あなたのオフィスではエアコンの設定温度のルールはありますか。
夏場・冬場関わらず一年中悩まされる問題です。特に女性にとって、就職・転職の際に約7割の人が「オフィスの温度」を職場選びの検討材料に入れるようです。
今回は理想的なオフィス温度について見ていきましょう。
【オフィスの温度は法律で決まっている】
労働安全衛生法の事務所衛生基準規則5条3項には、「事業者は、空気調和設備を設けている場合、室の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるよう努めなければならない」と定めています。
他にも職場快適基準では、温度24~27度(夏場)・20~23度(冬場)・相対湿度50~60%が日本で推奨されています。
【男性と女性の体感温度の違い】
男性と女性では温度の感じ方が違うようです。
その1つが「服装の違い」が挙げられます。最近では、制服の着用を義務付けている会社も減っており、自由なスタイルで勤務している女性が増えています。特に夏場は、胸元が開いた洋服を着ることが多くなります。又、男性が履くソックスに対し、女性の履くストッキングを比べても、体が感じる温かさは違います。さらに、男性はその上にズボンを履くので、同じ部屋にいても感じる温度に違いが生じます。
2つ目は、「代謝機能」です。男性と女性では性差により代謝機能に違いがあります。男性は熱を逃がしても熱をたくさん作れますが、女性は熱を作る機能が低く、熱を逃がさないよう体温調節をします。
冷えすぎたオフィスにいると、肩こり・頭痛・手足の冷え・むくみが起こり、ひどい人は非常につらいものです。
【海外オフィスのエアコン温度推奨事情】
日本 夏季 24~27度 冬季 20~23度
アメリカ 夏季 20~24.4度 冬季 20~24.4度
イギリス 夏季 13~30度 冬季 13~30度
オーストラリア 夏季 24~27度 冬季 20~23度
【冷房弱者って】
冷房弱者っていう言葉を知っていますか。
冷房弱者とは、「冷房のある環境で、体調不良等の経験があり、冷房に苦手意識を持ち、寒すぎても家族や他人を気遣い我慢してしまう人」を定義します。
オフィス・ワーカーのアンケート調査では、夏場の冷房を「とても苦手」と考える人が13%、「少し苦手」が42%の統計が出ています。又、男性でも45%の人が冷房弱者に該当すると言われています。
【快適温度の提案】
●時間によって微調整●
午前中は少し高め、気温の最も上がる日中は少し低め、そして夕方はまた高めにするなど、気温・時間によって設定温度を変えるのも1つです。
●扇風機・サーキュレーターの活用●
エアコンによっては、風の当りにムラがあります。席によってはエアコンが直接当たる所もあり、同じ部屋でも寒く感じる場所、暑く感じる場所ができてしまいます。
直接エアコンが当たると体調を崩してしまう恐れがあるため、扇風機を使って冷気を動かすとずいぶん体感温度が変わるはずです。
●局所対応●
女性社員から寒いという声が聞こえたとき、「首・腹・足首」の3つの場所を中心に温めることをお薦めして下さい。「ここさえ冷まさなければ、安心です。
男性社員の暑いという声に対しては、小型扇風機をデスクに置く等の対応をしましょう。
何よりも大事なのは、相手への配慮です。寒いと感じる女性は1枚多く羽織り、暑いと感じる男性は、1枚上着を脱ぐ等の工夫をし、相手への思いやりを忘れず、快適なオフィスを作りましょう。
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